物との向き合い


数年前から『断捨離』というものがブームになり、多くの本が出回るようになりました。家に居ることが増えた今、これを機に片付けに励んでおられる方もいらっしゃると思います。

美、健康、時間、お金・不安や執着からの解放など、片付けには多くの効能があります。

美しくなった、スッキリした、それ自体は素敵なことですが、忘れてならないのは、ゴミと化してしまった多くの物たち。ゴミ処理の問題が膨れ上がっています。

逆に『捨てられない』『捨てるよりはマシ』と、使わない物まで家の中に留めておく。本人が納得しているならそれでいいじゃないかと思いますが、いつしか自分で管理できなくなった時、その物たちはどうなるのでしょうか。多くの物を残され、処分に困った経験をお持ちの方も大勢いらっしゃるでしょう。

物を持つということには責任があると思っています。

私の叔母は、自分の身体も含め、全ての持ち物の行き場所を決めて文書にしています。

それを知ってからは、たった100円の物を買う時も、これはゴミにならないか?手放す時に迷惑をかけないか?そんなことも考えるようになり、むやみに物を買わなくなりました。

なんでも早く安く手に入る時代だからこそ、よく考え、愛情を持って大切に使い、いつかそれを引き継いでいけたら尚のこと嬉しいです。

地球のために、私にもできることは家庭ゴミの削減。まだまだ出来ていないことばかりですが、自分の物には、自分でケリをつけ、できるだけ人に迷惑をかけないようにしておきたいものです。

理想は、家丸ごとそのまま引き継ぐよ…と言ってもらえるような環境を作っておくことです。

 

2020年05月25日